私の学校に2人の新しい教授が入って3か月になります。
地学系の中国人と経済系のブラジル人なのですが
それなのにクラスの三分の一が教授が3人来たような認識をしており
「新しい教授でドイツ人がいるだろう」などと言っていました。
それは赤毛で背の高い痩せた老嬢で
右足が少し不自由で 常に持っている哲学の本から ニーチェなどを引用しながら
ドイツ訛りの英語で喋るそうなのです。
教授は2人しか来ていないのだからそんなはずはありません。
ゲルマン系の留学生で40歳以上の人はいませんし
他の教授の母親などが訪ねて来るということはあり得ません。
実際僕はそんな人は一度も見た事はありませんが
その人の特徴が今は亡き祖母と重なるようで、非常に気になります。
身体的特徴もそのとおりながら、話し方やキザな引用を好むなど
考えれば考えるほど落ち着かない気分になります。
祖母はスウェーデン人ですがスウェーデン語は
ゲルマン派生語の中でも特に原形に近いそうです。
つまり、英語を話してその訛りに含まれた場合
ドイツ訛りとはほとんど区別がつきません。
僕は彼女がなんだかわからないけど
祖母と似た外見をしていることを認めています。
というか祖母ではないかと思ったこともあります。
僕の友人は家に来て祖母の写真を見て以来
その「教授」と遭遇しないことを願いそのあと彼女を見たことがないそうです。
未だに遭遇のないまま彼女の噂はまだよく耳にします。