GHOST TAIL

JuJu:怖い話と百物語

百物語

怨念の宿る車
1999年/投稿者:(ゆめ)

私の友人が体験したことを紹介します。

以下は友人になりきって書いたものです。

大学に入り免許を取った僕はバイトで貯めたお金で中古車を手に入れた。

中古だけどけっこう良い感じの車で僕はうれしくて毎日のようにドライブをしていた。

いつものように深夜のドライブを楽しんでいた時僕の肩に

何かがポタッと落ちてきた。

(僕の車はルーフウィンドウではない)

なんだろうと肩を触ってみると、水のようなものだった。

窓を開けていたのでどこかから水が入ってきたのだろうと

僕はたいして気にもせずドライブを続けた。

ドライブを切り上げてアパートに戻ったのは3時頃だっただろうか。

部屋に入ってTシャツを脱ぐと肩のところに赤いシミが出来ていた。

ちょっと黒っぽい感じで、まるで血のようだった。

「窓から血が飛び込んできた??」

「もしかして気が付かないうちに動物を轢いてしまったのか??」

気になった僕は懐中電灯を片手に、駐車場へと戻った。

車のバンパーやドアを照らして見たが 何かがぶつかったような形跡はない。

ちょっと安心して車全体を照らしてみた。

するとダッシュボードにサングラスを忘れているのが見えた。

ドアを開けて左手で車のルーフをつかむような格好でサングラスを取ろうとしたその瞬間。
















僕の左手に濡れた感触があった。
















ハッとして手を見ると・・・

僕の親指(車の天井側をつかんだ)に




まぎれもない血がべったりとついているではないか!




恐る恐る車の天井を見上げると運転席の上部が真っ赤に染まっていた。

そう、まるで生々しい事故があったかのように・・・

後に調べた結果どうやら僕の車は死亡事故を起こした車だったらしい。

亡くなったのが運転者なのかそれとも巻き込まれた人なのかはわからないが。

車を買った業者は すぐに新しい車を僕にあてがってくれたのだが

このことがあって以来 僕の車の後ろに誰かが乗っているような気がしてならない・・