これは私が小学校の頃友達から聞いたお話です。
ある夏の暑い日 私はいつも通り学校が終わり 自宅に向かって歩いていました。
学校が終わったのも3時ぐらいで寄り道もしていたせいか夕方の4時近くになっていました。
確かセミが「ミーンミーン」と鳴いていたのを覚えています。
しばらく歩いていると、自宅に近づくにつれてなんか嫌な空気を感じました・・
ようやく自宅に着いて、あたりを見回すと何故か変に静まり返っています。
「まぁ、いっか」 と、その時はあまり気にせず、玄関に向かいました。
しかし私はそこで自分の目を疑いました。
自分の家の隣の家で、 白い服を着たおばあさんが屋根の上で踊っていたのです。
私はすかさず 「あぶないから下に降りた方がいいですよ!」 と注意しました。
しかし、そのおばあさんは、私の言う事などまるで 聞こえていないようでした。
ずーーと屋根の上で不気味に踊っているのです。
私はすぐに自宅の玄関を開けて母に さっきの出来事を伝えました。
すると・・「何馬鹿な事言ってんの!」
「早く喪服に着替えなさい」と言うのです。
私は 「本当だって!それに喪服って何の話しだよ!」
私には母の言っている言葉が理解できませんでした。
すると母は言いました。
「あら、知らなかったんだっけ?」
「隣の●●さんとこのおばあちゃんが亡くなっちゃったのよ。」
「屋根の上で踊ってるなんて、有り得ないんだから・・」
「変な事言わないでちょうだい・・」
「・・・・?!」
「・・亡くなった?そんな馬鹿な・・」
「さっき本当に見たんだ!」
半分怒り気味で私は隣の家へ向かいました。
「コンコン!失礼します。。」
「あ、どうぞいらっしゃい・・」
玄関のドアを開けてもらって中に入りました・・
なんとそこではさっき屋根の上で踊っていたおばあさんのお通夜が行われていました。
流石に背筋が寒くなりました。
さっきまで踊っていた人が今は棺桶の中なんですもの・・
私は幻でも見たのでしょうか? いいや、そんな事はありません。
確かにあの時・・ 隣の家のおばあさんが白い服を着て屋根の上で踊っていたのです!
何度も何度も同じ踊りを・・・