GHOST TAIL

JuJu:怖い話と百物語

百物語

階段奥の小窓
2000年/投稿者: (ひでと)

私の住んでいる家は洋風のつくりで

観音開きの小窓が家の正面に三つついてあります。

一つは階段の上の方、手が届かない場所に一つ

そしてもう一つはお母さんの部屋 そして最後に、階段登りきった所にあります。

夜中の12時過ぎ、みんなで集まり家で遊んでいた。

話していると、よく死に神が通ったとか

天使が通り過ぎたとかいわれる無言の状態がよくあります・・





今回もその時に出来事がおこりました。。。

深夜2時、3時でしたか・・・

本を読んでいると今まで喋っていた友人が無言の状態になり

1,2分、沈黙が続きました。

その時、急に寒気が3人を襲いました。





「なんか気になって、、」

「おれもそうなんだ、、」





三人同時にへんな感覚におそわれ 鼓動が早くなりました。。





















静寂の後・・




















「うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」



















と低い声が聞こえてきた・・





怖い!





その瞬間、これはただ事では無い事に気づきました。

「ドキドキッ」と心拍音が早くなり

押さえつけられるような感覚に不安がどっと襲いかかる・・・

そして導かれるように、三人とも小窓が気になったのです・・・

ハッと同時に小窓をみると・・

















毛の薄い中年の男がこちらを窓越しにジーッっと見ていたのです。




















「うあぁぁぁぁぁぁぁ・・・!!」



















恐怖で視線がはずれません。

瞳孔は開き、硬直状態になりました。

叫んだ声ももう出せない。

それとは反して身の毛はよだち、恐怖で汗がにじみでました。

男はそのままの状態で後ろにだんだんと遠ざかり

道路ごしの電柱あたりで止まり まだこちらを見ている・・・・・

一人が恐怖をとりはらって、ドアを閉め その小窓を隠しました・・

すこし安堵感が私たちを包みました・・・

体験以来、小窓にはブラインドを降ろしふれていません・・

しかし、今でも、沈黙が起こる度にあの恐怖に包まれています・・