GHOST TAIL

JuJu:怖い話と百物語

百物語

古戦場
2000年/投稿者:(イナイナ)

これは私が地元でアルバイトしていた時の自己体験談です。

これを機会に私は霊の存在を信じるようになりました・・・

事の初めは、アルバイト先に遅刻しそうになり急いで近道をした事にあります。

そこは古戦場の中の道でよく落ち武者の霊が出ると言われていました。







しかし私はそんな事は信じていませんでした。

なぜならその道は夜は電灯もなくそこが古戦場であったこともあり

自然発生的に霊が出ると言われるには当たり前であったからです。

しかし、その道での痴漢やひったくりは聞いた事がなく

車の事故、バイク事故が多発していた事も事実です。

そしてこの文面からお解りのとおり、私も霊に遭遇しました。

当時私はバイクで走っていました。

見通しのよいその道で多分80`ぐらい出していたと思います。






その時バックミラーに何かが映りました。






そして急に寒気が走り、またバックミラーを見るとそこには






棚引く ”髪” が見えました。






ちなみに私はロンゲではありません。

何度見ても髪がなびいているのです。

「もしかして・・・」 と思ったのですが 私は後ろを振り向くことができず

急いでその道を走っていきました。

そしてバックミラーに何の影もなくなり思わず振り向くとそこには











落ち武者の様な生首が私をにらんでいるのです。












その瞬間運転がきかなくなり、ぐらぐらになってしまいましたが

何とか立て直し、その場をしのぎました。

そしてその場に止まり、あたりを見まわし今度はゆっくりとその道を過ぎていきました。

なにか後ろに気配を感じながら・・・・

しかし今思ってみると そこでこけていた方が良かったのかもしれません。








そして遅刻することなく、アルバイト先に到着しました。

そこでも事件が起きました。

パチンコ屋のアルバイトなので いつものようにホールを回っていると、

後ろですごい音がしました。

玉箱が倒れたのです。

無線で店長に「なにやってんだー!」と怒られそこで私が何かしたんだと解りました。

両脇のお客さんの玉箱が全て倒れ、あたりは玉の海になっていました。

急いで片付け、店長に怒られましたが、どうも納得できず

店が閉まった後に店長にビデオテープを見せてもらいました。

テープにはなんとも不可解な映像が映っていました。

私が歩いた後両脇の玉箱が私の方に向かって次々と倒れていたのです。

それを見ていた店長は





「おまえ何かにとりつかれてるんじゃねぇのか?」





と言ってきました。





「そんなことありませんよ」そう笑って答えましたが

その犯人が誰なのか私には分かっていました・・







そして何事もなく二日ぐらい過ぎて友達とカラオケに行きました。

そこでも不可解なことが起きました。

僕がマイクを持つと突然部屋の電気が全て落ちてしまいました。

そしてアンプの電源が落ちているにもかかわらず

スピーカーがザーザーと鳴っているのです。

そして







「お〜ま〜え〜」








と繰り返すように聞こえてきました。

そして店員を呼んでも直らずスピーカーの電源を落としても

その声は鳴り続け、部屋を変えようと私が部屋を出たとたんに

全ての電気が回復し何事もなかったように予約した歌が始まりました。

店員も驚きを隠せない様で逃げるように出ていきました。

そして私たちも部屋を変えてもらい、その後は何事もなく終わりました。







そして数日後友達の家に遊びに行くとき、またそれは出ました。

友達の家に付き、階段を上っていると、後ろに寒気が走り 足が止まり

動けなくなってしまいました。

しかし、はっと気付き、走って友達の家逃げ込むと 自分も落ち着きを取り戻すと

一体なんで動けなかったのだろう?と思いもう忘れようと夜まで酒を飲んでいました。

翌朝友達はバイトで出ていき、夜何事もなかったので安心して眠りにつき

朝の9時ぐらいに足音に気付き、目を覚ましました。

それは確かに部屋の前で止まりました。

そしてドアを開ける音がしました。

私は友達が帰ってきたのかなと思いました。

それほど確かな足音と確かなドアの音だったのです。

その瞬間私は突然金縛りにあいました。

その足音は私のほうに近づいてきたのです。

そして私の隣りで足音が止まりました。

そして




























「お〜ま〜え〜」




























「!!!!!!!?」


あのカラオケの声です。

そして私は「私じゃない!」と心の中で叫びながら ふっと目を開けると

あの古戦場で見た落武者が立っているのです。

そして私は気絶したのか眠ったのか解りませんが

はっと気付いて起きあがると全身汗だくでした。

そして急いで家に帰りました。

まだ事件は続きます。

家に帰るまでずっと寒気と気配を感じていました。

そして家に帰ると家で飼っていた黒猫が私に向かって襲いかかってきました。

私の顔をひっかくと今度は誰もいない空間に向かい唸りだしたのです。

そしてまた辺りかまわず飛び掛り唸りを上げていました。

私はずっとあっけにとられていましたが、ふと気付くと立ったまま動けなくなっていました。

そして猫が急にあお向けになり、手足をバタバタさせて唸り

そして何事もなかったように、いつもの寝床に行き、スヤスヤ寝てしまいました。

いつの間にか私も動けるようになっており

その後もう落ち武者の霊を見ることはなくなりました。

家の猫は去年15歳で大往生?しました。

あのことはいまでも感謝しています。