これは私が高校生の頃 林間学校で体験した不思議な出来事です。
私達の学校はマンモス校だった為、本館と別館に分かれて宿泊をすることになりました。
ちなみに私達のクラスは別館だったのですが・・・
別館の下は崖のようになっていて その先の森の中にはキャンプ場がありました。
その日はみんなでキャンプファイアーやバーベキューをした後
お風呂に入りあとはもう寝るばかりでした。
部屋に戻りみんなで喋っているといつの間にか話題は”怖い話”に変わりました。
まあ怖い話というのは林間学校や修学旅行につきものなので
その時もたいして気にせずにみんなおもしろ半分で話を始めました。
何人かの話が終わったところで 突然友達が泣き出したのです。
それもなぜか、窓のほうを向いていたコ達だけが・・・
取りあえず落ち着かせようとすると・・・
「今窓の外に!!」
そのコ達は口を揃えて叫びました。
慌てて振り返るとそこには・・・・
何の跡形もありませんでした。
”何もないじゃん”私達は言いました。
「確かになんかいたの!!」
そんなことは信じもせずに話の続きを始めました。
するとまた
『もうやめてー!!』
そのコたちが本気で怖がってるのが分かり その日はそのまま寝ることにしました。
あんな体験をするとは知らずに・・・ ・・・
何時間程経った頃でしょうか?
夜中にふと、部屋をノックする音が聞こえ 私は目を覚ましました。
「あっ先生が見回りにきたっ!」とっさに私はそう思いました。
実はその部屋には2段ベッドがいくつか並んでおりひとりに1台ずつの割り当てだったのです。
うちの学校は規則が厳しくそういう些細なことも守らないといけなかったのです。
寝る前にあんな話をしてたせいか実は私は友達と2人でベッドに入っていました。
「やばいっ。見つかるっ」
とっさに友達をベッドに潜らせ 私は寝たふりをしていました。
だんだん人陰がこちらのほうまで近付いてきてふと私達の横で止まりました。
「バレた!」 とっさに思い、恐る恐る目を空けてみました。
そこには・・・・ 男性か、女性か?
どっちか分からないような黒い人陰が ボ〜っと立っていたのです!!
「誰この人?何してるんだろ?」 そう思っているとその人は
そのまま壁の中にス〜っと消えていきました。
・・・・・
目の前の出来事が理解できずなぜかそのまま寝てしまったのです。
翌朝みんなに昨日の出来事を話しました。
しかし誰一人としてそれを目撃した人はいませんでした。
ただしノックの音と人の気配は感じたといっていました。
じゃあ先生に聞いてみよう! ということになり早速私達は先生の部屋に行きました。
「先生、昨日見回りきたよね?」 もちろん私が聞きました。
「うん」と言う言葉を期待して・・・
『ごめ〜ん。それがさ〜昨日先生達、飲み過ぎちゃって行けなかったの。』
・・ あの人は誰だったのか?
それは未だに分かりません。
今もまだあの旅館にいるのでしょうか・・・・?